『サイクルパラダイスが選ぶトレックバイクのオススメ』
トレックは自転車業界でのビックメーカーの一つです。ラインナップ数は非常に多く、毎年その全てを把握するのはトレックストアでない限り難しいでしょう。サイクルパラダイスの買取では、毎日のようにトレックマシンをお買取りさせて頂いています。それだけ知名度が高く、信頼性があり、多くのラインナップのなかで、必ず求めるスポーツバイクが見つかるブランドである証拠でしょう。ゲーリーフィッシャーやクラインの買収、そしてアームストロングの数々の栄光、大きいメーカーだけに賛否両論あるトレックですが、やはりビックメーカーならではのハイスペックマシンは、開発力に裏打ちされた魅力をもち、多くのラインナップのなかでは、実は個性が光るモデルも存在しているのです。フラッグシップから、レアキャラまで、多くのトレックマシンをお買取り、販売してきたサイクルパラダイスだからこその視点でトレックをご紹介。
MADONE 9.9
オススメと言うより、憧れに近いですが、現在のトレックを語る上でこのマシンはどうしても外せないですね、フラッグシップマシンはそのメーカーの顔でもあり、技術の結集でもあります。20年前なら未来のマシンとして、ラフスケッチで書かれるようなデザインが、現在のカーボン技術によって具現化したようなマシンです。現在のロードバイクにおける2大トレンド「エアロ性能と、振動吸収」を高い次元で組み合わせてきました。他のメーカーでここまで突き詰めているのは、現在だとおそらくスペシャライズドのベンジ、バイアスくらいでしょう。ハンドルステム一体型、エアロバイクでありなら、振動吸収IsoSpeedテクノロジーも装備、ワイヤー類は全てインテグレーションで見えません。ブレーキも専用設計。DI2関連パーツは全て内蔵と、もうこれ以上ないでしょうというトレックの意気込みが感じられる1台。しかし、メカニック泣かせな1台でもあるのは確かです。
DOMANE 4.3
最近では初めてのロードバイクに30万の予算を組む方も少なくありません。おそらくその予算であれば、ミドルクラスのマシンを色々と選択出来るでしょう。じつはこのDOMANE 4.3の下に4.1が存在します。金額の差は2万と少しばかり。その差はティアグラと105と言っても良いくらいですが、この差は大きいです(実際、買取時にもコンポグレードは査定に影響します) 現在の105はかなりの完成度。良い意味でも地味なカラーデザインが多いトレックですが、昔からラインナップされるこのカラーリングタイプこそトレックと言えるのではないでしょうか。あなたがロードバイクに興味をもち、様々なトッップクラスのライダーに憧れを抱く事もあるかもしれません、トレックの良いところはコンポグレードの幅広さによって、同じレベルに近いマシンが乗れる点にもあります。ファビアン・カンチェラーラに憧れを抱くなら、この>DOMANE 4.3はコンポグレード、IsoSpeed採用のカーボンフレームとバランスの良いマシンです。
8.4 DS
次のトレンドを占うの難しいですが、各メーカーがこういうときに投入してくるのが、クロスオーバーなジャンルのマシンです。実際このタイプは、有名ブランドだからこそ作れる余裕でもありますが、市場では出回る数が少ないので、後から欲しいという需要によってお買取額も上がる事もしばしば。クロスバイクポジションに、ショートレンジの高性能サスペンションにロック機能を手元で操作、油圧ブレーキ、フェンダーやラックも取り付け可能、かなり太いタイヤの選択も可能と、カスタマイズ性が非常に高いモデルです。何よりスッキリしたデザインのポイントでもある内蔵ワイヤーなど、シンプルでありながらトレンドをしっかり抑えたハイブリッドバイクです。
STACHE 5 29+
個人的に今期のトレックのなかでオススメの一つかこのスタッシュです。29インチホイール、フルリジッドMTB。そしてオリジナリティが高い特徴が、右側のみのエレベーテッドチェーンステー。真横からはわかりづらいですが、なかなかの迫力です。この変わったフレームデザインからなる全体的なアンバランスさは、29インチでありながらの極端なショートホイールベース。デフォルトから装備される3.0インチ幅のワイドタイヤにショートステムと、遊び心いっぱいの増員です。細かなディティールも素晴らしく、リヤエンドはシングルスピードに対応出来る凝った設計。29インチマウンテンバイクとBMXを足してしまったようなマシンです。
920DISC
現行ラインナップでは520という下位グレードのみになってしまったのが残念ですが、まるでミルスペック(米軍規格)と言わんばかりのアーミーデザイン。トレックらしいフレームデザインに、専用のキャリアがベストマッチ。結構、キャリアは別売ですみたいな事が多いんですが、これはもう専用設計。特にフロントラックはこの920の為と言っていいデザイン。毎年ツーリング車をラインナップしてくるトレックですが、きっと旅が好きな開発スタッフがいるんだろうと想像していまう1台。決してフラットバーにせず、しかもバーコンタイプのシフターで攻めてくるあたりは、開発者のこだわりを感じさせます。しかもちゃんと油圧ブレーキ仕様。標準装備のタイヤが29×2.0と、すでにワイルドでカッコイイ、文句なしのマシン。
SAWYER
惜しくも2012年ラインナップ止まりで終わってしまったモデル「ソーヤー」ゲーリーフィッシャーコレクションとして、トレックがコンセプトバイクのような形で出して来たマシンです。かつてのクランカー時代を彷彿とさせる、複雑なチュービングデザイン。ビーチクルーザータイプでありながら、流れるようなフレームデザインは、とてもビックメーカーのラインナップとは思えない個性です。正直なところここまでちゃんとデザインされていると、文句のつけようがないレベルです。サイクルパラダイスでも滅多にお買取り出来ない車体だけに、買取も希少査定です。現在のマウンテンバイクは昔に比べて、全てにサスペンション装備と、良く出来ていますが個性がないのも事実です。けれども個性ありすぎる、トレンドから外れたマシンは、大きなメーカーに取ってはきっとギャンブルでしょう。そういった意味でも大きく評価したいトレックマシンの一つです。