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『ジャイアントのエスケープエアーとビアンキのローマ4ならどちらがいいですか?』

近年、通勤や通学用でクロスバイクをご購入するお客様が増えました。クロスバイクに関して、サイクルパラダイスでよく頂く質問が上記の質問です。クロスバイクのオススメなどで必ず出てくるのが「ジャイアントのエスケープシリーズ」ですが、同時に同じ価格帯にあるのが、老舗イタリアンブランド「ビアンキのローマシリーズ」です。どちらのブランドも違った意味で人気があり、サイクルパラダイスでも頻繁にお買取りさせて頂く車体です。エスケープエアーとローマ4はそういった意味でも、近い価格帯にありスポーツバイクに馴染みのない方であれば、どちらを選ぶかは非常に悩ましい所です。そんな悩めるクロスバイク購入検討中のお客様に、詳しくかつ出来る限りわかりやすく、スペックの違いや、スペックだけではわからない違いを比較してご紹介していきます。

『まずはクロスバイクについてご説明』

今回は人気クロスバイク「エスケープエアーとローマ4?の違い」についてです。ですがその前に、そもそもクロスバイクの違いはどういう風に見ればいいの?という疑問が聞こえてきそうなので、先にご説明しておきましょう。これを読んでからであれば、よりこの2車種の違いが見えてきます。

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そもそもクロスバイクの違いって何?

まずはこの疑問からですね。「そもそも何を指標にして選んでいいのかがわからないんです」「ブランド品とか外国製だから高いのでは?」という疑問もよくお伺いします。自転車の場合はブランドの洋服と違って、価格の中にブランド料金というのは洋服ほど含まれてはいません。程度の差こそあれ、そのモノの価値が販売価格に近い形で反映されています。ではどこが違うかというと、多くのメーカーが同じモデルでもグレード分けしているのは、コンポーネントと呼ばれる変速機関連のパーツグレードです。シマノは同じ変速数のメカでも、耐久性、精度、重量などでグレード分けを行っています。ですのでギヤ数が多ければ=高いというわけでは一概に言えないのです。この耐久性、精度、重量というのはフレームやホイール、各部小さなパーツにも当てはまります。そして大切な部分ですが、このグレードは一つの指標であって、選ぶ為の一つの要因にすぎません。クロスバイクは競技として生まれたジャンルではなく、主に街乗り用に開発されたスポーツ車なので、ギヤの数や、タイヤの太さなどの違いによって様々な用途に向いた車体があります。ではその違いを次にご説明していきます。


コンポーネントの種類について

コンポーネント(変速機を中心としたセット)を作るメーカーは主に3ブランドありますが、クロスバイクの殆どは日本のシマノ、そして近年増えてきたSRAM(スラム)があります。もし予算があるなら高いグレードをオススメしますが、使い方に合っている事が一番と考えます。もしツーリングも視野に入れているならフロントの変速3段リヤ8段以上をオススメします。長い距離や山道での長い坂など多くの変速数が必要となります。逆に30分程の通勤にしか使わないのであれば、フロント変速なしリア8段以上をオススメします。坂の少ない道では8段程の変速範囲のほうがシーンに合わせたギヤを迷う事なく選択する事が出来、トラブルも少なくなります。その中間とも言えるのがフロント2段リア8段以上のセットです。現在のロードバイクの多くは2×10〜11速が主流です。一日に100km以上走る選手たちがこの20段前後で走るので、通勤だけでなくツーリングも行くかもしれない時は、このあたりの変速数の自転車を選んでおけば間違いありません。
【コンポーネントについて詳しくはこちら】


フレームの種類について

現在の多くの自転車の素材はカーボン、アルミ、スチールです。10万以下の価格帯が多いクロスバイクでは、カーボン製のフレームはかなり少なく一部のメーカーしかラインナップしていません。ですがロードバイクのようにスポーツ主体として使いたいが、ドロップハンドルには抵抗がある方には高い性能の車体としてカーボン素材のフレームの選択もありでしょう。そして多くのクロスバイクがアルミ素材のフレームを採用しています。コストパフォーマンスが高く、かつ軽量である事から現在ではアルミ素材が主流と言えます。もし長距離のツーリングを考えていて、キャリアを付けるなどする予定があるならば、スチール製のフレームをオススメします。アルミより重くなりますが、丈夫で長持ち、長い距離を走る際にしなやかと評される事の多いクロモリという素材は、疲れを軽減してくれるでしょう。
【フレーム素材については詳しくはこちら(ロードバイクの素材コーナーで詳しく解説)】


タイヤの種類について

タイヤの選択は非常に重要です。クロスバイクの殆どは700cと呼ばれるサイズの規格が多く、これはタイヤの直径を表しています。そしてクロスバイクに多い横幅サイズとして28cが現在の主流です。多くのクロスバイクは700x28cが多く、ママチャリのタイヤに近いサイズのイメージです。まずはこのサイズを基準として考えてもいいでしょう。ロードバイクのように速く走る事を目的とするなら23cを選ぶ事もできます。またちょっとした山道や砂利道を走るのならば28c以上のゴツゴツとしたゴム形状のタイヤも存在しますし、この中間でタイヤセンターのみスリック(ブロックなし)でサイドにブロック付きのセミスリックというタイプもあります。多くのメーカーが、企画したクロスバイクの使い方に合うタイヤを完成車に付けていますので、どういう自転車なのかを見極めるパーツの一つです。



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ジャイアントのエスケープエアー

何よりエスケープエアーの特徴はその軽さです。Sサイズで9.6kgを実現しています。クロスバイクで10kgを切る車体はそう多くはありません。ジャイアント独自のアルミ技術と、世界のスポーツバイク工場としてのメリットとして、この価格帯でこの重量を実現しています。スペックの特徴として2×9スピードのギヤ設定は、よりロードバイクに近い設定と言えるでしょう。またアルミフォークではなくクロモリフォークを採用している事から、よりしなやかで、快適な走行感が得られます。タイヤサイズは700x28cとクロスバイクの標準サイズですが、Vブレーキを採用しているので、より太いタイヤを履く事も可能となっています。フロント2段のギヤ設定など、エスケープエアーはその名の通り軽さを追求した内容になっています。軽快に走る事、漕ぎ出しの軽さなど、よりスポーツ的な側面を強化したモデルです。



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ビアンキのローマ4

54サイズで11.6kgです。エスケープと同じくアルミフレームですが、フォークもストレートタイプのアルミ製となっています。スペックの特徴として3×8スピードのギヤ設定となっています。この設定であれば、中距離にツーリング、1時間以上の毎日の通勤、日々のエクササイズや坂の多い街での活用が可能となります。タイヤサイズは700x28cとエスケープエアーと同じで、Vブレーキ仕様もタイヤの選択肢を広げてくれる内容になっています。これらスペックはとても重要ですが、ビアンキはなんといっても、イタリアンブランドとしてのデザイン性の高さも特徴と言えるほどの雰囲気をもっている点があります。ケーブルをスッキリ魅せる為のインターナル(フレーム中通し)や、高級感を損なわないグラフィックデザインは、大きなビアンキの特徴です。


【この2車種を総合的に比べると】

クロスバイクの中には、フロントファオークにサスペンションを装備したものもあります。この2車種はそういったモデルと比べると、街乗りスポーツバイクとしての性能はある一定レベルに達しています。近いスポーツ性能であっても、先に述べたとおりどういった用途(シーン)に向いているかが重要になってきます。自転車は走るための道具として捉えると、靴に例えればわかりやすいでしょう。この2車種は明らかにランニングシューズです。比較するなら、ローマ4は中距離から長距離まで走るスペックを持っています。またエスケープエアーは、より短距離に向いた車体と言えます。もしロードバイクまでいかずとも真剣に走る事の楽しさをクロスバイクに求めるなら、エスケープエアーはオススメです。週末にツーリングも考えていて、かつファッショナブルな普段使いをを含めて自転車に乗る事を楽しみたいのであれば、ローマ4がいいでしょう。どちらの車体も大変人気の高い車体です。今後もしロードバイクにステップアップするために買い替えを考えていても、サイクルパラダイスでは高価買取対象としているモデルです。そういった意味でも後悔しないファーストバイクとしてこの2台はオススメのクロスバイクです。お客様のライフスタイルに合った自転車に出会う参考になれば幸いです。

  • サイクリスト

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